特定非営利活動法人 福音の園・埼玉

これからの介助=「小さな力で触れる」介助

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理事長ブログ

これからの介助=「小さな力で触れる」介助

2021/08/14

今迄の介助=力任せの「パワー介助」 これからの介助=「小さな力で触れる」介助       

/[強い力でつかむ]動作を見直して、[小さな力で触れる]介助を目指しましょう!

 2021.7.8、15、両ホーム、全員参加「定例スタッフ研修会議」で、備え付け『身体拘束排除マニュアル』を再研修した(年間研修計画に基づき、「年二回以上義務付けられた」必須項目)。

 

👉「古い文化」と「新しい文化」― ケアの視点の確認を

上記『身体拘束排除マニュアル』項目、ケアの視点の確認を― 「古い文化」と「新しい文化」と云う一文を、再発見したようにして 新鮮な思いで読んだ。

・「古い文化」は、必ずしも「昔」とは限らない。今でも介護現場、働くスタッフの中に存在する。

・知らず知らずの内に「古い文化」の考え方が「身に着いて」しまっている場合がある。身体拘束・虐待は、必ずしも「悪い人」が行なっているとは限らない。

必ずしも「悪い人」が身体拘束・虐待を行なっているとは限らない。これが「古い文化」と「新しい文化」の違いであり「何度でもケアの視点の確認をせよ!」と求められていたことに目覚めさせられた。

 

👉「強い力が介助を妨げている!」=「強い力でつかむ」動作(パワー介助)を見直して

定期購読中のレクリエーション情報誌『レクリエ』(2021.9・10月 世界文化社発行)誌面、「特集 腰を痛めない身体介助」に大いに慰められた。

・人は強い力でつかまれると、反射的に緊張します。一種の反発を生み、自分も力を入れてしまう。 介助の際に、これを行なうと利用者は緊張して体をこわばらせ、それが動きの妨げになって介護者の負担も増します。

✖ 介助者は 、「ヒヤリハット事故」予防のため、「転倒させないように」、「骨折させないように」と、「安全、最優先のため」ついつい、「5本の指を使って」強い力でつかんで支えようとする。これが「負の連鎖」だったことにようやく気が付いた(古い文化)。

✖「強い力でつかまれる」⇒「反射的に緊張して体をこわばらせる」⇒「スムーズな介助を妨げる」 緊張して固まった利用者を、益々「強い力で介助する」(パワー介助)の繰り返し。「強い力」を出すと同時に、声もまた大きくなり(パワー介助)になり、力任せの「パワー介助」が「魔の3ロック」(スピーチロック・ドラッグロック・フィジカルロック)の温床になっていた。

 

👉当園理念『心に触れる優しい支援の実践』は、「指3本で小さな力で触れる」から始まる

・そこで、利用者の体を強い力でつかまないようにし、指2~3本(中指・薬指・親指)で優しく触れましょう。それにより、体の反発が起こらなくなり、スムーズに介助ができます。

・「指3本でリングをつくる」:小さな力で触れると利用者は緊張しない。手首に優しく触れて腕を引かれると、脱力した状態になり、腕も自然に上がる。

 

◎イソップ童話の「北風と太陽」。旅人の着物を脱がせたのは「北風」ではなく「太陽」だった。

北風が強く吹けば吹くほど、旅人は着物をしっかり押さえた。太陽に暖かく照らされると、旅人は自ら着物を脱ぎ出したのだった。

(2021.8.14)

NPO福音の園・埼玉 理事長 / グループホーム福音の園・川越第二 管理者 杉澤 卓巳

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