本当の勝ち組となるために !
2020/12/09
出向先・東京セントラル証券から東京中央銀行へ戻ることになり、部下たちを前に訓示した『半沢直樹』の言葉を紹介した。
「大企業にいるからいい仕事ができる訳じゃない。どんな会社にいても、どんな仕事をしていても、自分の仕事にプライドを持って日々奮闘し、達成感を得ている人のことを本当の勝ち組と言うんじゃないかとオレは思う。…」。
では、本当の勝ち組とはどんな人のことを言うのだろうか?
今秋の褒章受章者に「スーパーボランティア」の尾畠春夫さん(81歳)の名前があった。尾畠さんの収入「毎月5万5,000円」の国民年金のみ。後期高齢者の身でボランティア活動に注力し続けられる理由は何か? 「他人の役に立つこと」―他人から感謝されたり、褒められたりする行為が「心理的報酬」。金銭的報酬より、人から感謝されることで自分が幸福を感じるという心理的報酬が勝っている。
この方のように生きる人のことを「本当の勝ち組」と言うのだと思った。
ことわざ『武士は食わねど 高楊枝』:武士は貧しくて食事が出来なくても、あたかも食べたかのように楊枝を使って見せる。武士の清貧や対面を重んじる気風を云う。また「やせ我慢すること」の意味だと解説されていた。
12/8現在の総従業者数は「62名」。正社員、非常勤、アルバイト、派遣 と云う具合に大所帯で混在した人間模様。当然、不平や不満が自然発生する? “ロクに仕事も出来ないのにオレより給料、余計に貰っている!” 「負の連鎖反応」から【ふて腐れてモチベーションを落とす→すると、介護の質が劣化する→すると、介護事故が誘引される…】を繰り返してしまうことになる。
『私たちは、利用者を個人として尊重し、プライバシーを守り、安心と尊厳のある生活を実現するよう努めます』と「開園記念月」の職員全員研修席上、「グループホーム倫理綱領」を斉唱してきた。
人様の「尊厳」ではなく、「自分自身の尊厳」を見つめ直したいと思う。
「介護のプロ」として、より上質なものへの「あこがれ」。それを目指していく「向上心」が「自分自身の尊厳」を保持する基盤となることではないであろうか。
「本当の勝ち組」とは、①どんな仕事をしていても、自分の仕事にプライドを持って日々奮闘し、達成感を得ている人。②ふれ腐れて、対面を重んじて やせ我慢してみせる人ではないこと。③誰かの役に立つこと、他人から感謝されたり褒められたりすることをしたくなる人を指すのだろう。
(2020.12.8)
NPO福音の園・埼玉 理事長 杉澤 卓巳/グループホーム福音の園・川越第二 管理者 杉澤 卓巳